美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　高岡市南部の戸出地区で営業する蕎麦屋さんがある。定休日明けとなる金曜日の正午過ぎに、初めて「手打ちそば　みや田」を訪ねた。

　暖簾をくぐってお店に入ると、テーブル席に女性客4人、カウンター席に男性客2人が蕎麦を待っていた。空いているテーブル席に一人腰を下ろして、メニューに目をやる。

　冷たいそばは　①ざるそば　②ぶっかけおろしそば　③ぶっかけとろろそば　④ぶっかけ山菜そば　の4種類、温かいそばも　①かけそば　②とろろそば　③山菜そば　④にしんそば　の4種類である。 

　お店のチラシには『国内産そば粉を使用した完全手打ち蕎麦はコシと風味があり、自家製つゆとの相性は抜群。当店のおすすめは、「ぶっかけおろしそば（冷やし）です。』とあったので食べてみたいと思い、また、好物のにしんそばを注文したいという誘惑も働いたがそれらは次回以降に回すことにして、今回は「ざるそば」にした。

　女性客にでき上った蕎麦を持ってきたご主人は、質問に愛想よく答えていた。一緒に聞いていて大変参考になった。

　女性客「どこで修行されたがけ？（どこで蕎麦の修行をなさったのですか？）」

　ご主人「自分だけでやった。（ほとんど独学で蕎麦打ち修行をしました。）」最初に少し、八尾のそば道場に通ったものの、その後はほとんど一人で修行し開業したのだという。 

　お店には「新そば粉で打ち始めました」という掲示があり、おかみさんが「北海道産のそば粉です。」と説明してくれた。

　女性客「天ぷらせんがけ？（メニューに天ぷらを加えないのですか？）」

　おかみさん「家ではするけど手がまわらんから。（家では天ぷらもしますが、店では手が回りませんから。）」

　そんな話を聞いているうちに、ざるそばができてきた。麺をそのまま噛んでみて香りがやや弱いように感じたが、辛味大根と食べるとおいしかった。次に自家製のつゆを少し口に含んでみた。おいしい！蕎麦との相性がよく研究されていると思った。

　自家製つゆにつけた手打ちそばを楽しく味わうことができた。