美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　広い駐車場を構えていますので、車での来店が便利です。暖簾をくぐり、一旦履物は下駄箱の中へ。引き戸を開けると全面板張りのフロアー、ほぼ中央には囲炉裏があり、高い天井から吊るされた古い農具類が目を引きます。

　今年、開店10周年とのことで、割引等、様々なサービスを実施しています。

　さて、蕎麦ですが、ここ「はなび」では、県の名産地である大蔵村産の在来品種である"最上早生"を取り寄せ、石臼で挽いたそば粉を使用しています。

　今の時季はもちろん、二・八の新そばが味わえます。昨今、県内のどこに行っても"でわかおり（最上早生を品種改良したもの）"が主流になっている中、"最上早生"を使う店主のこだわりを感じます。

　細打ちに仕上がった麺は、艶も良く、甘みと噛みごたえがあり、辛味大根おろしのつけ汁で味わう「板そば」は癖になりそうです。私はこれで十分ですが、物足りない方には、カラッと揚がった「ゲソ天」を添えることをお薦めします。

　現在、山形市内で"最上早生"だけを使用している店は少ないと思います。新そばのこの時期、"でわかおり"と食べ比べてみては如何でしょうか。きっと新しい発見があると思います。

　また、当店では、これからの寒い時季、あったかい、少々濃い目のだし汁の「とりそば」や「鴨汁」もお薦めです。併せて、県産酒を含めた全国各地の様々な銘酒が味わえます。