美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　店内は決して広くはないのですが、椅子席と小上がりの畳敷きに、座卓の席があります。運が良ければ？どの席からも、蕎麦を打つ様子を見ることが出来ます。

　そば粉は主に、山形県産の「最上早生」と「でわかおり」を使っていますが、流通の事情等により、北海道産を使用することもあるそうです。

　また、玄そばを太打ち用と細打ち用に分けて、それぞれの石臼で自家製粉し、純手打ちのそばを提供してくれます。
　「でわかおり」は細打ち、「最上早生」は太打ちにするのが、この店のこだわりのようです。そんな２種類のそばを一つの器に盛り付けした"相盛り"は、それぞれの食感を同時に楽しむことが出来る人気メニューのひとつです。太打ちの食感は格別のものがありますが、

　私は、どちらかと言えば細打ちが好みなので、今日は、新そばの「でわかおり」を使った細打ち（外２）の「もりそば」をいただきました。麺は更科系で、淡い色に仕上がっています。艶もあり、かなりしっかりした歯応えです。

　二八が多い中、"外２"で打った麺のコシに明らかな違いを感じることができました。そんなそばを少々濃い目の浸け汁に浸けるやいなや、素早くすすり上げる時の快感は、そば大好き人間？の私にとって至福の時でもあります。"外２"で打っている店は珍しいと思います。是非お試しください。

　さて、弁当を持たない外食専門の私にとって"そば屋さん"は、なくてはならない存在です。幸い山形は店舗数も多く、店選びには事欠きませんが、蕎麦ほど、店ごと季節ごとに風味が違う食べ物は他にないと思います。これからも新しい発見を求めつつ、蕎麦の食べ歩きを楽しんでいくつもりです。